最新カメラと型落ち、どっちを買う?|新旧4組の値段差と進化点を比べてわかった選び方

最新カメラと型落ち、どっちを買う? カメラ解説

カメラは数年ごとに新型が出て、そのたびに旧型(型落ち)が安くなります。「最新モデルを買うべきか、安くなった型落ちを狙うべきか」は、カメラ選びでいちばん悩むポイントのひとつです。

この記事では、一般論ではなく、いま新旧が同時に買える4組のカメラを例に、実際の値段の差と「何が進化したか」を比べました。そこから見えてきた、型落ちを選んでいい人・新型を選ぶべき人の分かれ目をまとめます。

新旧4組の値段の差

2026年10月9日時点の価格.comの最安価格で比べました。

組み合わせ旧型新型差額
ソニー ZV-E10 → ZV-E10 II
(パワーズームレンズキット)
約8.0万円
(2021年発売)
約12.0万円
(2024年発売)
約3.9万円
富士フイルム X-T30 II → X-T30 III
(レンズキット)
約13.5万円
(2021年発売)
約15.1万円
(2025年発売)
約1.6万円
キヤノン EOS R8 → R8 Mark II
(ボディのみ)
約20.9万円
(2023年発売)
約24.8万円
(2026年10月29日発売予定)
約3.9万円
ソニー α7 IV → α7 V
(ボディのみ)
約23.8万円
(2021年発売)
約32.1万円
(2025年発売)
約8.3万円
X-T30 IIはXC15-45mm、X-T30 IIIはXC13-33mmとのキットで、付属レンズが違います。価格は日々変わり、旧型は在庫がなくなり次第終了することがあります。

同じ「型落ち」でも、差額は約1.6万円から約8.3万円まで大きく違います。差額が小さいのに進化が大きいなら新型、差額が大きいのに自分に関係ない進化なら型落ち、というのが基本の考え方です。

新旧4組のカメラを差額と進化の大きさで配置した図

4組それぞれ、何が進化した?

ソニー ZV-E10 → ZV-E10 II|差額 約3.9万円

項目ZV-E10ZV-E10 II
有効画素数約2420万約2600万
4K動画30pまで60pまで
バッテリー(撮影可能枚数)NP-FW50(約440枚)NP-FZ100(約610枚)
重さ約343g約377g
ソニー公式の仕様より(重さはバッテリー・カード込み、撮影可能枚数は液晶モニター使用時)。

いちばん大きな違いは、大きなバッテリーになって撮影できる枚数が約4割増えたことと、4K/60pに対応したことです。Vlogを長く回す人や、動きのある動画をなめらかに撮りたい人には、差額を払う価値があります。

一方、写真が中心で、動画はたまに撮る程度なら、旧型でも十分です。浮いた約3.9万円を、予備バッテリーや単焦点レンズに回すほうが、写真の満足度は上がるかもしれません。

富士フイルム X-T30 II → X-T30 III|差額 約1.6万円

項目X-T30 IIX-T30 III
画像処理エンジンX-Processor 4X-Processor 5
フィルムシミュレーション18種類20種類
被写体検出AF動物・鳥などの検出は仕様に記載なし顔・瞳に加え、動物、鳥、車、バイク&自転車、飛行機、電車
動画4K/30pまで6.2K/30p、4K/60p
重さ約378g約378g
富士フイルム公式の仕様より。

重さはそのままに、中身はひと世代新しくなっています。特に動物や鳥を自動で見つけてピントを合わせ続ける機能が加わったのは大きな進化で、ペットや動物園を撮る人には違いがはっきり出ます。

差額は約1.6万円と4組の中でいちばん小さいので、この組は新型を選ぶのがおすすめです。ただし付属レンズが違う点には注意してください(旧型キットは標準ズームのXC15-45mm、新型キットは広角寄りのXC13-33mm)。

キヤノン EOS R8 → R8 Mark II|差額 約3.9万円

項目EOS R8EOS R8 Mark II
ボディ内手ブレ補正なしあり(レンズとの協調で中央最大7.5段)
AFフレームを動かすレバーなしあり(マルチコントローラー)
シャッターを押す前から記録なしあり(プリ連続撮影)
センサー・連写どちらも有効約2420万画素、電子シャッターで最高約40コマ/秒
重さ約461g約546g
キヤノンの発表内容と報道より(重さはバッテリー・カード込み)。

センサーや連写の性能は同じで、進化の中心はボディ内手ブレ補正です。手ブレ補正の付いていない明るい単焦点レンズを使う人や、暗い室内・夕暮れに手持ちで撮る人、歩きながら動画を撮る人には、大きな違いになります。

反対に、手ブレ補正付きのズームレンズで昼間の写真を撮るのが中心なら、旧型でも困る場面は多くありません。重さが約85g増えている点も、軽さを重視する人には判断材料になります。

ソニー α7 IV → α7 V|差額 約8.3万円

項目α7 IVα7 V
有効画素数どちらも約3300万
センサー裏面照射型部分積層型
被写体認識リアルタイム認識AFAI処理機能を内蔵した新エンジンで強化
連写(最高)約10コマ/秒約30コマ/秒(電子シャッター)
ソニー公式の仕様・製品ページより。

画素数は同じですが、連写が約3倍になり、AIによる被写体認識も強化されています。野鳥、スポーツ、走り回る子どもやペットのように、一瞬を逃したくない撮影では、差額に見合う進化です。

一方で、風景や人物、旅行の写真が中心なら、α7 IVでも画質は十分です。差額の約8.3万円があれば、明るい単焦点レンズを1本加えることもできます。

中古なら、さらに差が開く

旧型は、中古でも数が多く出回っています。価格.comに出ている中古の最安値(ボディのみ)を見ると、次のとおりでした。

機種(ボディのみ)新品の最安値中古の最安値
ZV-E10約7.7万円約6.0万円〜
EOS R8約20.9万円約15.6万円〜
α7 IV約23.8万円約19.3万円〜
2026年10月9日時点の価格.comの表示。中古は状態や付属品によって値段が大きく変わります。

中古を選ぶなら、カメラ専門店の保証付きのものがおすすめです。状態のランク分けがされていて、初期不良にも対応してもらえます。シャッターを切った回数(シャッター回数)が分かる場合は、あわせて確認すると安心です。

型落ちを選んでいい人・新型を選ぶべき人

型落ちを選んでいい人新型を選ぶべき人
風景、旅行、人物など、動きの少ないものが中心野鳥、スポーツ、子どもやペットの動きを追いたい
写真が中心で、動画はたまに撮る程度Vlogや動画を長く・なめらかに撮りたい
浮いたお金でレンズを買い足したい新型にしかない機能(手ブレ補正、被写体検出など)がどうしても欲しい
新旧の差額が大きい新旧の差額が小さい

型落ちを買うときの3つの注意点

  1. 在庫がいつまであるか分からない:新型が出ると、旧型は在庫限りで販売終了になることが多く、欲しい色やキットから先に売り切れます。
  2. ソフトの更新が先に止まる:新しいレンズへの対応や機能追加などの更新は、新型が優先されます。
  3. 売るときの値段は下がりやすい:あとで買い替える予定があるなら、新型のほうが高く売れる傾向があります。

どちらを選んでも、レンズはそのまま次のカメラに引き継げます(同じマウントの場合)。「本体は型落ちで、そのぶん良いレンズに投資する」というのは、長い目で見ても合理的な選び方です。

まとめ

  • 新旧の差額は、組み合わせによって約1.6万〜8.3万円と大きく違う
  • 差額が小さく進化が大きい組(今回ならX-T30 III)は新型がお得
  • 新型の進化が自分の撮りたいものに関係するかで判断する(動きもの・動画・手ブレ補正など)
  • 型落ちは、浮いたお金をレンズに回せるのが最大のメリット

入門機の選び方は「初心者向けミラーレスの選び方と比較」、コンデジは「コンデジの選び方と比較」もあわせてご覧ください。

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