エントリー機の次はどれ?フルサイズ・APS-C・マイクロフォーサーズを約20万円で比べたステップアップガイド

エントリー機の次に選ぶカメラ カメラ初心者向け

入門機に慣れてくると、「次はフルサイズかな」と考える人は多いと思います。でも、限られた予算の中で本当にいちばん満足できるのは、フルサイズとは限りません。

この記事では、約20万円前後で買えるステップアップ候補7機種を、フルサイズ・APS-C・マイクロフォーサーズに分けて、メーカー公式の仕様と2026年10月時点の値段で比べました。あわせて、富士フイルムのX-T5を使ってきた運営者が、富士フイルムとOM SYSTEMを推す理由も紹介します。

「フルサイズ=いちばん良い」とは限らない

フルサイズは、センサーが大きいぶん暗い場所に強く、背景も大きくぼかしやすいのが魅力です。ただし、手の届く価格のフルサイズ機は、値段を抑えるために何かを削っていることがあります。たとえばキヤノンのEOS R8は、フルサイズで約461gと軽く人気の機種ですが、ボディ内手ブレ補正を搭載していません(後継のR8 Mark IIで搭載)。

しかもフルサイズは、本体だけでなくレンズも大きく、重く、高くなりがちです。ステップアップは「本体の格」ではなく、「自分が撮りたいものに、どの組み合わせがいちばん合うか」で考えるのがおすすめです。

約20万円前後のステップアップ候補7機種

機種センサー本体の値段重さ
キヤノン EOS R8フルサイズ約20.9万円約461g
ソニー α7C IIフルサイズ約21.7万円約514g
ニコン Z5IIフルサイズ約23.3万円約700g
ソニー α6700APS-C約17.4万円約493g
富士フイルム X-S20APS-C約18.6万円約491g
富士フイルム X-T50APS-C約21.2万円約438g
OM SYSTEM OM-5 Mark IIマイクロフォーサーズ約11.7万円約418g
本体のみの値段は2026年10月9日時点の価格.com最安値。重さはバッテリー・カード込み(各社公式)。
機種有効画素数ボディ内手ブレ補正
EOS R8約2420万なし
α7C II約3300万あり(7.0段)
Z5II約2450万あり(5軸)
α6700約2600万あり(5.0段)
X-S20約2610万あり(7.0段)
X-T50約4020万あり(7.0段)
OM-5 Mark II約2037万あり(6.5段、対応レンズとの協調で7.5段)
各社公式の仕様より。補正段数は各社がCIPA規格に沿って公表している値で、測定に使ったレンズはメーカーごとに違います。

この表から分かるのは、同じ20万円前後なら、APS-Cやマイクロフォーサーズでも、7段前後の手ブレ補正と軽い本体を選べるということです。たとえば富士フイルムのX-T50は、約438gの小さな本体に約4020万画素のセンサーと7.0段の手ブレ補正を積んでいます。

望遠で比べると、差はもっと大きくなる

このブログの運営者は動物園や風景をよく撮ってきました。動物園や野鳥のように遠くのものを撮る場合、センサーの大きさの違いは、レンズの大きさと値段に大きく響きます。

同じ「35mm判換算で200〜800mm相当」の超望遠を、フルサイズとマイクロフォーサーズで組んでみました。

800mm相当の超望遠をフルサイズとマイクロフォーサーズで組んだときの重さと値段の比較
フルサイズマイクロフォーサーズ
本体EOS R8(約461g、約20.9万円)OM-5 Mark II(約418g、約11.7万円)
レンズRF200-800mm F6.3-9 IS USM(約2,050g、約27.5万円)M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II(約1,125g、約15.2万円)
合計約2,511g・約48.4万円約1,543g・約26.9万円
質量は各社公式(レンズは三脚座などを除く)、値段は2026年10月9日時点の価格.com最安値。

同じ800mm相当まで撮れる組み合わせで、マイクロフォーサーズは約1kg軽く、約21万円安いという結果になりました。もちろん、暗い場所での画質や背景のぼけ方ではフルサイズに分がありますが、「動物園を1日歩き回って望遠で撮る」ような使い方なら、この差はとても大きく感じるはずです。

運営者が推したい2つのメーカー

「キヤノン、ソニー、ニコンじゃないの?」と思うかもしれません。もちろんこの3社にも魅力的な機種はたくさんありますが、ステップアップ先として運営者が特におすすめしたいのは、富士フイルムとOM SYSTEMです。

富士フイルム:APS-Cを極めたメーカー

富士フイルムは、レンズ交換式ではフルサイズを作らず、APS-Cと、さらに大きな中判(GFXシリーズ)に力を入れているメーカーです。そのぶんAPS-Cのカメラとレンズが充実していて、次のような魅力があります。

  • フィルムシミュレーション:フィルムメーカーとして培ってきた色づくりを、撮るときに選ぶだけで使えます。あとで編集しなくても、撮って出しで雰囲気のある色になります。
  • ダイヤルで操作する楽しさ:多くの機種で、設定を本体のダイヤルで直接変えられます。設定がひと目で分かり、撮ること自体が楽しくなります。
  • 上位機に近い中身:X-S20やX-T50は、7.0段のボディ内手ブレ補正を備え、「入門機」とは言えない性能です。

運営者自身も、富士フイルムのX-T5で風景や動物園の動物を撮ってきました。色づくりの楽しさは、ほかのメーカーにはない魅力だと感じています。

OM SYSTEM(旧オリンパス):軽さと望遠の強さ

OM SYSTEMは、マイクロフォーサーズという規格のカメラを作っているメーカーです。センサーはAPS-Cより小さいものの、そのぶん次のような強みがあります。

  • 軽くて小さい:OM-5 Mark IIは約418g。レンズも小さく作れるので、1日持ち歩いても疲れにくいです。
  • 望遠に強い:35mm判換算で焦点距離が2倍になるので、上の比較のように、超望遠を軽く、手ごろに組めます。動物園や野鳥にぴったりです。
  • 雨やほこりに強い:OM-5 Mark IIは、防滴レンズと組み合わせると防塵・防滴の保護等級IP53に対応し、-10℃でも動作します。
  • 手ブレ補正が強力:本体だけで6.5段、対応レンズとの組み合わせで7.5段の補正効果が公表されています。

タイプ別:こんな人にはこれ

こんな人おすすめのタイプ
夜景や室内など暗い場所が多い、背景を大きくぼかしたいフルサイズ(手ブレ補正の有無は要確認)
色づくりや操作を楽しみたい、軽さと画質を両立したい富士フイルムのAPS-C
動物園・野鳥・アウトドアで望遠を多用するOM SYSTEMのマイクロフォーサーズ
今のレンズを生かしたい今と同じマウントの上位機

最後の「今のレンズを生かしたい」も大事なポイントです。キヤノンのAPS-C機からキヤノンのフルサイズ機へ、のように同じマウントで乗り換えれば、手持ちのレンズを使い続けられます(APS-C専用レンズをフルサイズ機に付けると、写る範囲が狭くなるなどの制限がある場合があります)。

まとめ:今の自分に合う「相棒」を選ぼう

  • 手の届くフルサイズは、何かを削っていることがある(例:EOS R8は本体に手ブレ補正なし)
  • 同じ約20万円なら、APS-Cやマイクロフォーサーズでも軽くて手ブレ補正の強い機種を選べる
  • 800mm相当の超望遠なら、マイクロフォーサーズは約1kg軽く、約21万円安く組める
  • 運営者のおすすめは、色と操作の富士フイルム、軽さと望遠のOM SYSTEM

どんなカメラも、いつかは買い替えるときが来ます。「一生もの」を探すより、今の自分がいちばん楽しく撮れる相棒を選んでください。新型と型落ちの選び方は「最新カメラと型落ち、どっちを買う?」でまとめています。

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