カメラの「mm」とは?焦点距離をやさしく解説|何mmで何が撮れるかと換算の早見表

カメラの「mm」とは?焦点距離をやさしく解説 カメラ初心者向け

カメラやレンズを調べていると、「18-45mm」「50mm」「70-300mm」のような「mm(ミリ)」の数字がよく出てきます。この数字は、焦点距離を表しています。

この記事では、焦点距離とは何か、何mmで何が撮れるのか、カメラによって写る範囲が変わる「換算」の考え方まで、はじめての人にもわかるようにやさしく解説します。

先に結論:「mm」を見るときのポイント

  • 「mm」は焦点距離:どれくらいの範囲が写るかを決める数字です。
  • 数字が小さいほど広く、大きいほど遠くが大きく写る:24mmなら広い景色、200mmなら遠くの被写体を大きく写せます。
  • 50mm前後が「標準」:人の目で見た印象に近い写り方です(フルサイズの場合)。
  • センサーの大きさで写り方が変わる:APS-Cのカメラでは、表記の約1.5倍(キヤノンは約1.6倍)の焦点距離のように写ります。
  • 「18-55mm」はズームの範囲:18mmから55mmまで、写る範囲を変えられるという意味です。

焦点距離(mm)とは?

焦点距離は、レンズとセンサー(光を受ける部品)の間の、光学的な距離を表す数字です。ただし、レンズの実際の長さとは一致しません。たとえば、焦点距離の長い望遠レンズでも、レンズの作りによっては実際の長さが焦点距離より短いことがあります。

ふだんカメラを使うときは、仕組みよりも「数字が小さいと広く写り、大きいと遠くのものが大きく写る」と覚えておけば十分です。焦点距離が2倍になると、写る範囲の幅はおよそ半分になります。下の図は、フルサイズのカメラで焦点距離を変えたとき、写る範囲がどれくらい変わるかを計算して描いたものです。

焦点距離ごとに写る範囲の違いを示した図

何mmで何が撮れる?焦点距離の目安

焦点距離の呼び方と、向いている被写体の目安をまとめました(フルサイズで撮った場合の焦点距離です)。

焦点距離のものさし(フルサイズ換算)の図
焦点距離呼び方向いている被写体
〜20mm前後超広角広い風景、建物、せまい室内
24〜35mm広角風景、旅行、街歩き
50mm前後標準人の目の印象に近い。何にでも
85〜135mm中望遠人物、ペット、背景をぼかしたい写真
200〜300mm望遠運動会、動物園
400mm〜超望遠野鳥、飛行機、遠くの動物
区切りは一般的な目安です。呼び方の範囲は、資料によって少し違います

同じ場所から撮ると、どれくらい違う?

下の図は、運営者が約53mm相当の単焦点レンズで撮った写真を切り抜いて、同じ場所から85mm相当、135mm相当で撮った場合に写る範囲を再現したものです。焦点距離が長くなるほど、写る範囲がせまくなり、被写体が大きく写ることがわかります。

焦点距離による写る範囲の違い。約53mm相当の写真に85mm相当と135mm相当の範囲を示した図

「換算」とは?カメラによって写り方が変わる理由

同じ焦点距離のレンズでも、センサーが小さいカメラに付けると、写る範囲がせまくなり、望遠寄りになります。そこで、フルサイズで撮った場合の焦点距離に置き換えて比べるのが「35mm判換算」です。コンデジのレンズが「24-200mm相当」のように書かれているのは、この換算した値で表しているためです。

センサー換算の倍率50mmのレンズを付けると
フルサイズ1倍50mm相当
APS-C約1.5倍(キヤノンは約1.6倍)約75mm相当(キヤノンは約80mm相当)
マイクロフォーサーズ2倍100mm相当
1型約2.7倍約135mm相当
換算の倍率は、センサーの大きさの違いから計算した目安です

換算の例

  • キヤノンのAPS-C機に付ける「RF-S18-45mm」:約1.6倍なので、約29〜72mm相当
  • 富士フイルムのAPS-C機に付ける「XC35mmF2」:約1.5倍なので、約53mm相当(人の目に近い標準の写り)
  • OM SYSTEMのマイクロフォーサーズ機に付ける「100-400mm」:2倍なので、200〜800mm相当

入門機の多くはAPS-Cなので、「50mm相当の写りがほしいなら、35mm前後のレンズ」と覚えておくと選びやすくなります。センサーの大きさについてはカメラ・写真用語集でも解説しています。

ズームレンズの「18-55mm」の読み方

焦点距離が「18-55mm」のように2つの数字で書かれているのは、ズームレンズです。18mmの広い範囲から、55mmまで写る範囲を変えられます。大きいほうの数字を小さいほうの数字で割ると、ズームの倍率がわかります。18-55mmなら約3倍、24-720mmなら30倍です。

なお、スマホのカメラアプリに表示される「1x」「2x」のような倍率は、メインのカメラを1倍とした比率です。焦点距離そのものを表しているわけではありません。

最初の1本は何mmがいい?

よくある質問

Q. mmの数字が大きいほど、いいレンズ?

いいえ。焦点距離は写る範囲の違いを表すだけで、レンズの良し悪しとは関係ありません。撮りたいものに合った焦点距離を選ぶことが大切です。

Q. 「mm」と「F値」は何が違う?

「mm」は写る範囲、「F値」はレンズの明るさ(光を取り込む量)を表します。レンズ名の「50mm F1.8」なら、焦点距離が50mmで、いちばん明るくしたときのF値が1.8という意味です。F値についてはカメラ・写真用語集でくわしく解説しています。

Q. 換算は覚えないとダメ?

レンズを選ぶときに、写り方を比べるために使うと便利です。APS-Cなら約1.5倍(キヤノンは約1.6倍)、マイクロフォーサーズなら2倍、とだけ覚えておけば、ほとんどの場面で困りません。

まとめ

カメラの「mm」は焦点距離を表し、数字が小さいほど広く、大きいほど遠くのものが大きく写ります。50mm前後が人の目に近い「標準」で、APS-Cのカメラでは約1.5倍(キヤノンは約1.6倍)の焦点距離のように写ります。撮りたいものに合わせて、焦点距離を選んでみてください。

※焦点距離の区切りや呼び方は一般的な目安です。換算の倍率は、センサーの大きさをもとにした目安です。掲載している写真は、当ブログ運営者がX-T5+XC35mmF2で撮影したものをもとに作図しています。

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